「これからの70年に引き継いでいくべきは、信頼と挑戦の精神」 トヨタ自動車代表取締役社長兼CEO 佐藤恒治氏

1955年以来、サウジアラビアでトヨタ自動車の正規販売代理店を務めるAbdul Latif Jameel Motors(アブドゥル・ラティフ・ジャミール・モータース)は、トヨタ自動車と築き上げてきたこの70年間の成功を祝い、節目となるイベントを開催しました。イベントでは、世界レベルのモビリティの普及、社会経済の発展、そしてサウジアラビアの野心的な進化への取り組みに尽力してきた両社の長きにわたる関係が改めて明確に示されました。

同イベントはジェッダのフセイン・ジャミール・ホールで開催され、Abdul Latif Jameel Motorsとトヨタ自動車からの主要メンバー、またこのマイルストーンの達成に多大な貢献をした関係者らが出席し、基調講演者として、Abdul Latif Jameelのサウジアラビア事業担当副会長であるハッサン・ジャミールと、トヨタ自動車の代表取締役社長兼CEOである佐藤恒治氏が壇上に立ちました。

Abdul Latif Jameel Motorsとトヨタ自動車の長期にわたる関係は、わずか4台のトヨタBJ全地形対応車両の受注に始まりました。これは現在圧倒的な人気を誇るトヨタ・ランドクルーザーの先駆けとなるモデルで、人々、商業、そしてさまざまな機会をサウジアラビア全土で結びつける関係の礎となりました。

この成功を収めた歩みについて、Abdul Latif Jameelサウジアラビア事業担当副会長のハッサン・ジャミールは、次のように述べました。

「Abdul Latif Jameel Motorsは、トヨタ自動車と共に歩んだ70年の協力の歴史を誇りに思っています。この関係は、イノベーション、品質、そしてサービスへの共通のコミットメントによって築かれてきました。本日、私たちはこの市場に信頼を寄せてくださったトヨタ自動車に感謝するとともに、現場でお客様の信頼を獲得し、日々品質のアンバサダーとして、この道のりを実現してくださったコミュニティのみなさまに、心より感謝申し上げます。未来を見据えると、私たちの歩みはまだ始まったばかりだと感じています。私たちはこれからも、サウジアラビアの人々の暮らしを支え、ビジョン2030が掲げる革新的な目標達成に貢献するために、よりクリーンで、スマートで、包摂的なモビリティ・エコシステムの実現に尽力してまいります。」

トヨタ自動車 代表取締役社長兼CEOの佐藤恒治氏は、次のように述べました。

「これまでの経緯を振り返ったときに明白なことがひとつあります。それは、私たちがこれからの70年に引き継ぐべきは、信頼と挑戦の精神であるということです。この精神こそが、私たちのこれまでのパートナーシップの礎であり、今後もそうあり続けることでしょう。弊社の会長である豊田章男がよく口にするのは、『我々はみな後継者である』ということです。『トヨタの創設者たちは、ゼロから1を生み出した。その後継者として、彼らの決意に敬意を表し、我々は挑戦を続けなければならない』。この信念をもって、車の2つの車輪のように調和しながら、共により良いクルマづくりに励み、お客様のためにあらゆる面で尽力し続けていきたいと思います。この70周年を記念する日に、先人たちのビジョンと熱意に感謝を表し、私たちも心をひとつにし、来たる挑戦に立ち向かうべく取り組んでいきましょう。」

トヨタ自動車とのパートナーシップを通じて、Abdul Latif Jameel Motorsは、サウジ王国で多くのイニシアチブを展開し、モビリティ分野におけるイノベーションを推進する役割を果たしてきました。最近では、ジェッダのタクシー車両にトヨタ MIRAIを導入した試験運用の開始、マッカにて水素燃料電池バス(Caetano H2.City Goldモデル)の第2回実証実験の支援、アブドゥラ王立科学技術大学(KAUST)との連携によるサウジアラビアにおける水素燃料電池の研究推進などを行ってきました。さらに、2024年にはAbdul Latif Jameel Motorsのサウジアラビアでのトヨタハイブリッド車の販売台数は10万台を超え、低炭素な輸送ソリューションの提供と、サウジ・ビジョン2030の目標実現に向けた同社のコミットメントを改めて強調しました。

Abdul Latif Jameel Motorsとトヨタ自動車とのパートナーシップは、進化し続けるサウジアラビアのモビリティニーズに応えるため、最先端技術の推進やコミュニティの活性化、さらにはサウジ王国における持続可能な経済成長への貢献を通じて、今後も発展し続けています。