国際事業担当社長代理兼副会長
Abdul Latif Jameel
ファディ・モハメッド・アブドゥル・ラティフ・ジャミールは、Abdul Latif Jameel(アブドゥル・ラティフ・ジャミール)の国際担当社長代理兼副会長です。同社は、故アブドゥル・ラティフ・ジャミールによって1945年に設立された、多岐にわたる事業を展開する事業体です。
ファディ・ジャミールは、MENAT(中東、北アフリカ、トルコ)地域、ヨーロッパ、アジア、アメリカ大陸にまたがるAbdul Latif Jameelの事業ネットワークの国際事業を統括し、取締役も務めています。
気候変動の問題に対処するため、現行・新興グリーンテクノロジーへの投資と、政策開発を熱心に支持しています。これには、Abdul Latif Jameelの主力再生可能エネルギー事業であるFRV、Almar Water solutions(アルマー・ウォーターソリューションズ)、またJIMCOによる一連の電気自動車、航空産業、核融合エネルギー、環境再生型農業、ボランタリーカーボン・クレジットへの投資などが挙げられます。また、オンラインの「スポットライト」シリーズで気候問題の記事を執筆しています。
Community Jameel(コミュニティ・ジャミール)の副会長として、J-PALと連携しながら、ESG分野におけるデータの強化と徹底したエビデンスに関心を寄せ、公共・民間セクターの公約遵守を支援しています。また、世界的に大きな死因のひとつである大気汚染の改善に向けた炭素市場の影響を測定しています。さらに、Community Jameelは、エジプト、インドのグジャラート州、ヨルダンのアンマン、南アフリカ共和国のケープタウン、タイのチェンナイに政府や州・地方自治体レベルで気候変動対策ラボを設置するため、J-PALおよびC40都市気候リーダーシップグループ(約100都市の市長で構成される気候変動対策ネットワーク)の活動を支援しています。
ファディ・ジャミールはCommunity Jameelの芸術・文化プログラムにも深く関わっており、Art Jameel(アート・ジャミール)の創設者兼会長を務めています。また、芸術への情熱と造詣を活かしてロンドンのヴィクトリア&アルバート博物館やニューヨークのメトロポリタン美術館とのパートナーシップをはじめ、芸術分野において数々のイニシアチブやパートナーシップを成功させています。Art Jameelは、2021年12月にオープンしたサウジアラビアのHayy Jameel Creative Hub(ハイ・ジャミール・クリエイティブ・ハブ)と、2018年11月にオープンしたアラブ首長国連邦のJameel Arts Center Dubai(ジャミール・アートセンター・ドバイ)を含む2つの大型アート施設の開発を発表しました。こうしたアートセンターは、MENAT(中東、北アフリカ、トルコ)地域を中心とする現代アートやクリエイティブな起業家精神を支援・推進するためのプラットフォームとして機能しています。彼はまた、MITのCouncil for the Artsのメンバーでもあります。
現職に就く以前は、カリフォルニア州トーランスにあるレクサスの北米本社で、投資戦略、戦略的方向性、事業成長および投資計画のための技術評価に従事していました。
東京の上智大学で政治学の学士号を取得しており、英語、アラビア語、日本語を話します。
1945年に創業し、2020年に75周年を迎えたAbdul Latif Jameelは、多岐にわたる事業を展開する民間グローバル投資会社です。世界経済を牽引する基幹産業の未来の創生を目指し、主要産業でさまざまな取り組みを実施しています。こうした取り組みの例としては、モビリティ、金融サービス、エネルギー環境サービス、医療分野への投資をはじめ、消費者向け製品や不動産開発、専門サービスなどの多岐にわたる事業が挙げられます。
6大陸35ヶ国以上で事業を展開し、世界中に代表事務所を構えるAbdul Latif Jameelは、1万1,000名を超える従業員を擁しており、従業員の国籍は65ヶ国以上に及びます。