最近行われたマッキンゼー・アンド・カンパニーとのインタビューで、アブドゥル・ラティフ・ジャミール・インターナショナルの副社長兼副会長であるファディ・ジャミールと、アブドゥル・ラティフ・ジャミール・サウジアラビアの副社長兼副会長であるハッサン・ジャミールが、アブドゥル・ラティフ・ジャミールの75年の歴史を振り返り、ビジネスの将来の展望を描きました。インタビューの完全版はマッキンゼーのご厚意により、以下で共有されます。 元の場所で読む。

Rivianの電気自動車、再生可能エネルギーの革新、経験に基づく慈善活動、ノーベル賞にはどんな共通点がありますか? サウジアラビアの会社アブドゥル・ラティフ・ジャミールとその家族の目的意識について、そのリーダーたちが語ります。「風が吹いたら」とくれば、アラビアの有名なことわざでは「乗ってみることだ」と続きます。

これは、どんな方向からでもチャンスが到来したら捕まえるべきだという考えを表したもので、最終的な目的地がはっきりしなかったり、途中で経路が変わっていたりしても、流れに身を任せてみるといいということを伝えています。風をつかまえたら、思い切って踏み出すのです。

それでは、チャンスが現れたとしましょう。実際のところ、ますます複雑化して目まぐるしく多様化する今日の世界経済においては、この格言から混乱が生じる可能性があります。いつ風が吹き始めたかを判断し、どの方向の風を捕まえるかの見極めをどれくらい早く行うことができますか? あなたの旅が始まったら、どれくらい遠くまで進もうとしますか? そして、おそらく最も難しいのは、組織の特性、組織構成への認識、および方向感覚の長期コンパスを考慮して知的リスクをくぐり抜けることができる組織をどのように構築するのですか? 現実では風をつかむとは偶然に風に乗ることではなく、目的を持って舵取りをすることです。通常、チャンスは偶然に到達するものではありません。

その創設者にちなんで命名されたアブドゥル・ラティフ・ジャミール(マッキンゼーではALJと略します)が有益な例えを示します。同社は、サウジアラビアで生まれ、小さなガソリンスタンドとして事業を始めて以来、75年以上にわたってチャンスの風を操ってきました。ALJの過去1年は奇跡の年のように見えるかもしれませんが、この結果が出るまでには何年もの月日を要しました。FordとAmazonは2019年に、ALJが支援する電気自動車の製造メーカーRivianに数億ドルの投資を行い、AmazonはRivianの車両を10万台初期購入すること発表しました。ALJは8年前にRivianの最初の主要な投資家になっていました。2019年10月、ジャミール・ファミリー慈善団体であるコミュニティー・ジャミールが支援する研究センター、マサチューセッツ工科大学(MIT)のアブドゥル・ラティフ・ジャミール貧困アクション・ラボ(J-PAL)の2人の共同設立者が2019年のノーベル経済学賞を受賞しました。

そして、このことは全体像の一部でしかありません。ALJは30か国でさまざまな分野にわたる活動をしており、その多くが長期的な展望を持っており、エネルギー(おそらく最も目立つところでは太陽光エネルギーの会社であるFotowatio Renewable Ventures [FRV])、輸送(Rivian、トヨタの販売代理権に加え、Motory.comは、成長中のサウジアラビアの大規模な自動車販売オンラインプラットフォームである)、不動産、消費者向け製品、および金融サービスなどが含まれます。

同じく繁栄しているのは、世界的な慈善活動を行っているコミュニティー・ジャミールであり、ジャミール・ファミリーの明確な目的意識を表しています。ファディ・ジャミールとハッサン・ジャミール兄弟は、ジャミール家の三代目の指導者であり、現在、ALJの副社長と副会長を務めています。彼らは最近、マッキンゼーのロンドンオフィスのAhmed YoussefとDavid Schwartzと同席し、ALJの運営と哲学、そして彼らが世界に与えようとしている影響について語り合いました。

クォータリー: 私は、多くの読者がRivianとAmazonのベンチャーについて読んだであろうと確信しています。持続可能性に積極的であれば、FRVを知らないはずはありません。そして彼らはおそらく、あなたがパートナーを組んでいる2人の著名な学者、Esther DufloとAbhijit Banerjeeがノーベル経済学賞を受賞したことも聞いていることでしょう。それでも、ALJは知られないようにすることを選択しました。会社の話を聞かせていただけますか?

ハッサン・ジャミール: 私の祖父は1945年にジェッダにある一軒のガソリンスタンドでビジネスを始めました。1950年代半ば、祖父はトヨタ自動車株式会社とコンタクトをとり、サウジアラビアにトヨタ車の輸入を開始しました。その後、父と叔父がビジネスに携わるようになり、ALJがサウジアラビアで成長するにつれて、トヨタとの関係が発展しました。私たちは、中東と北アフリカ全域でその他の販売網と小売のチャンスを見つけ始めました。私たちはトヨタ最大の独立販売代理店になり、今日でも、北アフリカ、トルコ、中国、日本のトヨタと提携しています。ピーク時には、世界中で年間50万台近い新車を販売しています。実際、私たちは日本でもレクサスの販売権を持っていますが、それはトヨタからの招きによるものです。私たちは、日本で唯一のレクサスまたはトヨタの外国人ディーラーであり、そのことを大変名誉なことだと考えています。

ファディ・ジャミール: 叔父は60年代後半にトヨタの研修プログラムに参加するために日本に行き、父は日本の大学に通いました。当時のサウジアラビアでは、そういった前例はありませんでした。私たち兄弟も日本で多くの時間を過ごしました。トヨタは、さまざまな管理システムやトレーニングシステムを試そうとする私たちの意欲を評価してくれたため、私たちをトヨタの傘下に入れるという意図的決断を下したのだと思います。

私たちは流れを妨害する役割を果たすことを望みました。妨害される側ではなく妨害する側となる道を模索しました。

ハッサン・ジャミール

ハッサン・ジャミール: ファディが言ったとおり、私たちはトヨタで多くの時間を過ごしました。トヨタ・ウェイを学び、文化を吸収したのです。今日、実店舗での販売は必ずしも肯定的に見られていませんが、私たちは今でも実店舗での事業を行っています。私たちは、流通、物流、不動産、サービスなど多くの事業に携わっています。私たちは、トヨタ・ウェイに従って、カイゼン[継続的な改善]および現場に出て自ら体験することを意味する現地現物のアプローチを取っています。レポートに何か問題を発見したら、立ち上がって実際に見に行かなければなりません。タイヤに問題がある場合は、かがんで自分の手で触れてみるのです。あなたは手が汚れてしまうと思うことでしょう。オフィスから管理を行ったり、決断を下すことはできません。これは、ALJにおけるアプローチと一致します。なぜなら、私たちの一日の終わりの業務は自分達の仕事を見直すことだからです。

クォータリー: 分野と地理的観点から見た場合、チャンスを探す場所をどうやって決定するのですか?

ハッサン・ジャミール: チャンスは、どこにでもたくさん転がっています。私たちは約8年前に自動車製造業を検討してみることについて意識的決定を下しました。2012年に、私たちはデトロイト近郊に本拠を置く電気自動車の製造メーカーであるRivianの最初の主要な投資家となりました。私たちは、自動車業界でのバックグラウンドを利用して、電気自動車の分野に参入することを望んでいました。また、非常に大きな自動車であるSUVやピックアップの市場である米国での発展をも望んでいました。私たちは流れを妨害する役割を果たすことをさらにいっそう望みました。妨害される側ではなく妨害する側になる道を模索しました。現在、流れには非常には多くのノイズが存在します。ノイズとは、共有と歓迎、すなわちインシュアテック、フィンテックのことです。私たちのような企業は、将来どんなことが待ち受けているのかに好奇心を抱いています。Rivianのような会社に申し分のない経歴を持って投資することで、その分野における最新かつ最高の情報について記事を書いてもらえます。

ファディ・ジャミール: また、数年前に再生可能エネルギーへの参入を意識的に決定しました。それは長い間私たちの頭の中に構想としてあったため、グローバル市場への対応に向けて2024年までに7.5 GWを目標とするパイプラインを実現するために、マドリードに拠点を置くFRVという会社を買収することを決定しました。エネルギーは、私たちが非常に強く関心を持っている分野です。エネルギー分野が長期的事業であるところが気に入っています。簡単に出入りできる分野ではありません。ラテンアメリカであろうとオーストラリアであろうと、非常に広い地理的範囲が手に入り、それは作業に持ってこいのプラットフォームである上に、この業界は現在急速に成長し続けています。どこに向かっているのかわかっている人は誰もいませんが、だからこそ私たちにとっては興味深い分野なのです。

2016年に私たちは海水淡水化および水処理会社であるAlmar Water Solutions [AWS]をマドリッドに設立しました。AWSは現在、中東、アフリカ、南アメリカにオフィスを構えています。また、チリやラテンアメリカのその他の場所で、鉱業やその他の用途のための工業用水についても検討を行っています。これはさらに長期的なビジネスであって、1つの工場を設立するのに4〜5年を要します。これらの分野は、地理的多様性だけでなく影響力といった将来のビジネス的観点から見ても私たちにとって重要です。個人的観点から見ても産業的観点から見ても、エネルギーときれいな水には高いニーズがあります。以前、気候変動は20年後または50年後に問題になると言われていましたが、現在、まさにこの問題に直面しており、私たちは、持続可能性をサポートできる業界にいられることを嬉しく思っています。

クォータリー: これらはまた、不確実な分野における資本集約型の大規模ビジネスでもあります。新しい業界に参入する時期であるとか、時期的にリスクが高すぎるなどについてはどのように判断しますか?

ハッサン・ジャミール: 私たちは自分達を創業75年の「スタートアップ企業」であると考えるのが好きです。会長である私たちの父は、常に根っからの起業家であり、次の世代を担う私たちに過ちを犯すチャンスを与えてくれます。そして、私たちは過ちを犯しています。指導者にとって冒険を冒すことは必要不可欠なことです。

ファディ・ジャミール: 活気のある市場にただ飛び込むだけではだめで、20年後にその市場がどうなっているかを想像し、そのチャンスに関連するリスクを図る試みが必要です。自分達に知識や経験がない業界ではリスクは高すぎます。その点、自動車業界は私たちが非常によく知るビジネスです。エネルギーは、私たちが徐々に関わりを持っているビジネスでした。一般的に、私たちは私たちが理解可能な関連ビジネスに関わりたいと思っています。

ハッサン・ジャミール: もちろん、Rivianに投資した際、私たちは彼らに金額が入っていない小切手を渡して、「どうぞ自動車会社を作って工場を購入してください」なんてことは言いませんでした。こういったことは、私たちがお互いを信頼できるようになるまで、経営陣と共に数年にわたって段階的に行いました。「それをやってみよう」と言う場合に、こういったリスクを冒すことはないのです。今までのところ、それは緻密に計算されており、秩序が乱れることはほとんどありません。

多くのファミリービジネスの場合の文化は次のとおりです。「これは私たちがやっていることです、これはあなたがやらなければならないことです、そしてこれは私たちがサポートしていることです。」 しかし、私たち家族の場合、あなたが何か良いことをしていて、それに対して情熱を持っているのであれば、それをすればよい、と言われます。

ファディ・ジャミール

ファディ・ジャミール: FRVについても同じでした。最初、私たちはこのビジネスを完全に理解していませんでしたし、慣れてもいませんでした。しかし、余裕が持てるようになると、次の段階に進むことを決心し、さらに大規模な拡大を図りました。

クォータリー: あなたのアプローチの重要な要素は「ただ投資を行う」というのではなく、パートナーを組むことであるようですね。パートナーにはどのような特徴を求めますか?

ハッサン・ジャミール: Rivianの場合、私たちが投資家でしたが、私たちはパートナーとして共に事業を行っていました。私は隔月でデトロイトに出かけ、R.J. Scaringe [Rivianの創設者兼CEO]と密接に仕事をしていました。私たちのパートナーの数は多くはありませんが、私たちとパートナーたちとの関係は非常に親密です。転売目的で事業を買収するなんて私の人生では考えることはできません。長い目で見ているため、私たちは他の人ができない決断を下すことができます。「OK、2年間やったら手を引こう」なんて考えていたら、FRVやRivianで成功することはなかったでしょう。

私たちがRivianの件を8年間内密にしていたのは、自分達の力を発揮できるまでは公表したくなかったためです。そして、私たちが非常に幸運だったのは、Amazon、Ford、Cox Automotiveなどのパートナーを迎えることができたことです。すべてのパートナーが非常に戦略的です。手っ取り早く荒稼ぎすることを望んでいるパートナーなんていません。

クォータリー: 長期的にフォーカスすることは、あなたの家族の慈善活動に対するアプローチや、コミュニティー・ジャミールとの仕事にも当てはまるようですね。

ハッサン・ジャミール: 私の祖父はとても寛大な人でした。祖父にとっては、仕事が勉強の場で、一般的な意味での教育は受けませんでしたが、祖父は還元することの価値を知っていました。祖父は、どんな問題であるかに関わらず、自分の町の周辺のコミュニティーをサポートしたいと思っていました。そして、祖父はただ関わり求めているだけでした。そのため、コミュニティーに還元するという慈善事業のコンセプトは75年前から続いています。私の父がビジネスの一員になると、祖父と父はその気前の良さと、慈善団体であるコミュニティー・ジャミールに顕在化していた慈善事業のコンセプトを制度化しました。コミュニティー・ジャミールでは、チームをKPI、測定値、メトリクスにしたがって維持しています。

ファディ・ジャミール: 父は、私たちが彼の子供としてまたは副会長として、私たちが情熱を感じるあらゆるものに関与したり支援したりすることを常に喜んで受け入れてくれています。彼は誰かをある方向性を押し付けることはせず、私たちのためにドアを開けたままにしておいてくれました。多くのファミリービジネスの場合の文化は次のとおりです:「これは私たちがやっていることです、これはあなたがやらなければならないことです、そしてこれは私たちがサポートしていることです。」 しかし、私たち家族の場合、あなたが何か良いことをしていて、それに対して情熱を持っているのであれば、それをすればよい、と言われます。それが我が家の哲学です。私たちの慈善活動とコミュニティーへの還元は会社の柱です。

クォータリー: また、「コミュニティー」の幅は、たとえばMITとの関係のように非常に広範囲にわたります。

ハッサン・ジャミール: 私の父、モハメッド・アブドゥル・ラティフ・ジャミールは、MITを卒業しています。私たち兄弟は父ほど頭が良くないので、MITには行きませんでした。[笑い] MITは素晴らしい教育機関です。私たちは大学と多くのコラボレーションを行っており、大学には私たちが寄付を行った様々な研究室があります。これらのJ-Labには世界中の最も優秀な研究者が集まっており、貧困の改善から重大な問題となっている真水の危機に対する取り組みにいたるまで重要な問題の検討を行っています。全員が、全ての人にとってより良い未来を築くためにという同じ大望に焦点をあてています。

ファディ・ジャミール: 2005年にはJ-PAL、すなわちアブドゥル・ラティフ・ジャミール貧困アクションラボと呼ばれるMITの研究室に寄付しました。その共同設立者であるAbhijit BanerjeeとEsther Dufloは、J-PALでの仕事に対してノーベル経済学賞を受賞し、私たちは彼らの歴史の一部となれたことを非常に誇りに思っています。Estherのこの賞の受賞は、歴代最年少であり、女性としては2番目となります。

J-PALの仕事は非常に強力です。たとえば、アフリカは私たちにとって重要であるため、マラリアに取り組みたいと考えています。世界のマラリアによる死亡の90%以上がアフリカのサハラ以南で発生しており、この課題に取り組むための正しい方法については未だ多くの議論が交わされています。そこでJ-PALは、問題解決のための最も効果的な方法を科学的に決定するために無作為に評価を行うチームを立ち上げます。たとえばチームは、方法Aは50%の効果があると言うかもしれません。方法Bには80%の効果があるかもしれません。方法Cには10%の効果があるかもしれません。政府やNike FoundationやBill&Melinda Gates Foundationなどの財団から、「この問題を解決したい」と持ち掛けられるかもしれません。J-PALは彼らに、「そうですね、それを解決する最良の方法、すなわちあなたの投資への最良のリターンは、方法Bを利用することです。」と伝えることになります。

これまで、J-PALは80か国で活動を行っており、その仕事は4億人以上の人々にプラスの影響を与えていると私は考えています。1たとえば、マラリアに関しては、J-PALの活動が命を救う製品の無償提供に向けたアプローチにシフトするのに役立っており、このことが実現したのは、社会的のみならず経済的にもこのアプローチに価値があることが科学的に実証されたためです。

クォータリー: これらはすべて、世界中の経営者が最近心に留めているトピックであり、目的と最終結果の交わる部分を提起しています。事業目的をどのように見ていますか?

ALJはグローバル企業ですが、私たちのルーツはサウジアラビアに深く根ざしており、このことが私たちの歴史から今日の私たちの意思決定や将来に向けた野心まで、あらゆることを伝えています。

ハッサン・ジャミール

ハッサン・ジャミール: 収益を上げることだけが会社の目的ではありません。組織は目的を持つことが必要であり、私たちは、組織の所有者および管理者としてそれを感じる必要があります。しかし、さらに重要なのは、会社は目的を持っていて、その目的がただ単にお金を稼いで利益を上げることではないということを従業員が知っていて、感じる必要があることです。毎日仕事をする理由の背景にある本当の意味を知る必要があるのです。

利益は、あなたがどれだけうまくやっているかを示す1つの指標ですが、自分の分野の範囲内の他の事柄に取り組むことは非常に重要です。私たち家族の芸術活動と慈善活動は、私たちの収益と同じくらい重要です。はい、私は多くの人々がそう言うだろうことを知っています。私たちはそれを本当に信じています。それは本当に私たちの心と密接に関係があります。コミュニティー・ジャミールを通じて私たちは、Bab Rizq Jameel [BRJ]、または「繁栄への美しいゲートウェイ」と呼ばれる非営利のサブユニットも所有しています。BRJは設立以来、中東や北アフリカで90万の仕事を生み出すことに貢献しており、主にマイクロファイナンスまたは男性と女性両方をトレーニングすることによる雇用創出に焦点を当てています。私は、私たちからの非常にわずかな貸付金で事業を始め、さまざまな規模のビジネスを確立したサウジのビジネスマンやビジネスウーマンに会いました。彼らが生み出した価値を見ることが、私たちが前進し続けるための原動力となります。

クォータリー: そして、サウジアラビアでこれが発展していくのを見続けることを想像すると、さらに希望が湧いてきます。サウジアラビア出身であることが、会社としてのALJにどのような影響を与えていると思いますか?

ハッサン・ジャミール: ALJは絶対的なグローバル企業ですが、私たちのルーツはサウジアラビアに深く根ざしており、このことが私たちの歴史から今日の我々の意思決定や将来に向けた野心まで、あらゆることを伝えています。80年にわたり、サウジは私たちの事業の中心であり、最大の市場であり、世界への出発点でした。そして、私たちはサウジアラビアの物語のポジティブな一部になることに約束します。

ファディ・ジャミール: サウジアラビアは、荒れ果てて乾燥した砂漠の土地から建造されえた若く、野心的で、活気に満ちた国であり、これは、粘り強さと革新がサウジアラビアの人々と企業のDNAの中核部分であることを意味していると思います。サウジは人種のるつぼでもあります。地元の人々や世界中の人々の才能を発見することができます。発信地点として最適です。他の市場でオープンしたとき、通常は利用できない豊富なリソースを利用することができました。

クォータリー: 「リソース」に関する話を聞くのは興味深いです。なぜなら、おそらくそれは誤解であるのですが、西洋の多くの人々は、中東から外国に向けた貿易の流れは、特に天然資源である石油一つだけであると認識しています。

ハッサン・ジャミール: 私たちの最も重要なリソースは人とアイデアです。60年代以来、当社はトレーニングと開発に焦点を当ててきました。80年代には、サウジアラビアに重要なトレーニング施設を建設し、販売活動とアフターセールス活動に重点を置きました。この施設はまだ稼働しており、私たちの事業の非常に重要な一部です。また、若いサウジアラビア人やサウジアラビア人以外の人々を日本に送るプログラムもあります。ファディはオーストラリアでトレーニングを受け、私は、私たちがICTと呼ぶ会社間移籍者として日本でトレーニングを受けました。同僚は1、2年そこに配置され、訓練を受けてサウジアラビアに戻ります。

最前線の能力強化を図ることは、当社の事業の主要な側面です。当社はもちろん、枠組みとガイドラインを備えた会社です。しかし、私たちは人々が決断を下し、チャンスを得るための余地を残しています。

ファディ・ジャミール

ファディ・ジャミール: 若い年齢で専門的および文化的な洗礼を受けることが重要です。それは、大学や大学院に留学することだけを言っているのではありません。ALJの同僚が1年以上海外で働くと、彼らは信じられないほど変わります。最前線の能力強化を図ることは、当社の事業の主要な側面です。当社はもちろん、枠組みとガイドラインを備えた会社です。しかし、私たちは人々が決断を下し、チャンスを得るための余地を残しています。

そして、当社の従業員の多くは偉業を行い続けています。ある例が思い浮かびます。当社の数人の男性社員がMotory.comというWebサイトを作成した結果、今日ではサウジアラビアで最も訪問される自動車サイトの1つとなっています。現在、パートナーと話し合い、このビジネスの拡大を検討しています。チャンスはときおり現れるため、上級管理職としての私たちの役割は、これらのチャンスに気付き、価値を見つけられる場合は、それを活用し、成長させることです。