• Aumolertinib(オーモレルチニブ)とSugemalimab(スゲマリマブ)は、非小細胞肺がんにおける第III相試験で良好なデータを示しており、従来のがん治療の数分の1の価格で提供できる可能性がある
  • EQRxは、低価格の新薬開発を通じて医療変革に取り組み、現代社会が抱える深刻な医療問題の解決を目指している
  • Abdul Latif Jameel Health(アブドゥル・ラティフ・ジャミール・ヘルス)は、世界の医療格差の是正に向けて、グローバルサウスを中心とする最新医療へのアクセスの拡大を目的に2020年に設立された

多岐にわたるグローバル事業を展開するAbdul Latif Jameel(アブドゥル・ラティフ・ジャミール)の事業部門であるAbdul Latif Jameel Health、重要な新薬を低価格で提供することを目指す製薬スタートアップのEQRxは、中東、アフリカ、トルコに住む数百万人のがん患者に低価格のがん治療薬を届けるべく、肺がん新薬2種の製品化に向けて新たな戦略的業務提携を締結しました。

上皮成長因子受容体(EGFR)阻害薬のAumolertinib(オーモレルチニブ)と、抗PD-L1抗体のSugemalimab(スゲマリマブ)の新薬2種には、第III相試験において、進行性非小細胞肺がん(NSCLC)患者への投与の有効性を示すデータが出ています。

これらの新薬は、従来の数分の1のコストでがん治療を実現する可能性をもたらします。

Abdul Latif Jameel Healthは、今回の新たな戦略的業務提携を通じて、中東地域の一部の市場、トルコ、アフリカ全域で本薬を販売し、数千人に上る進行性NSCLC患者に低価格の治療薬を提供します。

Akram Bouchenaki
アクラム・ブシェンキ
最高経営責任者
アブドゥル・ラティフ・ジャミール・ヘルス社

「今回の戦略的業務提携に関する合意は、現代医療の常識を覆す革新的なアプローチで、世界の医療格差の是正や医療アクセスの向上に取り組む医療界のイノベーターを発掘し、業務提携を通じて資金調達を行う当社の事業方針を推進するものです」とAbdul Latif Jameel HealthのCEO、アクラム・ブシェナキ氏は語ります。

EQRxとの業務提携は、現代医療の変革を目指すジャミール・ファミリーの価値観を反映しています」

Melanie Nallicheri, EQRx「今回の戦略的業務提携では、当社主力のがん治療薬の販売ネットワークを中東、トルコ、アフリカ全域に拡大し、数百万人に上るがん患者の方々に低価格の治療薬を届けることを目指しています」とEQRxのCEOを務めるメラニー・ナリチェリ氏は述べています。

「中東、トルコ、アフリカの広範な市場における製品化の専門知識とノウハウを持つAbdul Latif Jameel Healthと業務提携を結び、画期的な治療薬を持続可能な方法で世界に届けることができることを嬉しく思います」

Abdul Latif Jameel Healthは、ジャミール・ファミリーのグローバル投資事業を統括するJIMCOの事業部門、JIMCO Life Sciences Fundを通じて、EQRxの過去の資金調達ラウンドに参加したことも認めています。