• VR技術を用いたオンライン診療や遠隔手術等、医療分野におけるICT技術の活用とイノベーションの創出
  • 複数人が同時に立体空間上でオンラインカンファレンスへの参加や地理的な制約を受けずに医療支援、医療技術指導を提供することが可能
  • 1997年にサウジアラビアのジェッダに開業した非営利のアブドゥル・ラティフ・ジャミール病院を開業に伴い、ヘルスケア事業を開始しました。2020年に創設されたアブドゥル・ラティフ・ジャミール・ヘルス社は、新興国の人々が十分な医療サービスを受診できるよう、医療インフラにおける貧富の格差の是正につながる様々な活動を展開

Abdul Latif Jameel Health社は、日本法人であるジャミール商事株式会社を通して、Holoeyes株式会社(以下Holoeyes社)と、Holoeyes社が提供する医療用画像表示サービス(非医療機器)「Holoeyes XR」及び医療教育プラットフォーム「Holoeyes Edu」の事業開発と販売・マーケティングに関する業務提携実現に向け、基本合意に至りましたことをお知らせいたします。

本業務提携により、Abdul Latif Jameel Health社は、国内外におけるHoloeyes社のVR技術を活用した革新的なサービスの開発と普及を通じて、手術の効率化・安全性の向上、高度な医療技術の共有による医療水準の向上、および医療教育の質の向上に貢献することを目指しています。Holoeyes社は、主に4つのVR製品を提供しています。

  • Holoeyes XR: 医用画像データをVR空間で利用可能な3Dモデルに変換するサービスで、手術の計画や患者説明、医療教育への活用が可能です。(非医療機器)
  • Holoeyes Edu: スマートフォンとダンボールゴーグルでの利用が可能な医療教育プラットフォームで、VR空間で3Dモデルを用いて解剖や手術手技を学習することが可能です。また、VR空間上での手の動きや音声を記録する機能を用いることで、利用者によるオリジナルコンテンツの作成・共有が可能です。
  • Holoeyes VS: 「Holoeyes XR」に対応したオンライン遠隔共有カンファレンスサービスであり、複数人が同時に立体空間上でオンラインカンファレンスに参加することができます。オプション機能である「バーチャルセッション」機能を用いることで、地理的な制約を受けずに医療支援、医療技術指導を提供することができます。
  • Holoeyes MD: 画像診断装置から取得できる画像データから3Dモデルに変換し、そのデータを診療に活用することができます。
Holoeyes社のVR技術を用いることで、効果的に解剖学的構造を把握することが可能. 提供: Holoeyes社

医療現場においては、CT・MRI等の医用画像を基に病変の位置や周囲の血管・臓器等との位置関係を正確に把握することが手術等の治療を行う上で重要とされています。一方で、2次元の画像情報を基に人体の複雑な立体構造を理解するためには知識と経験が必要とされており、そのために多くの労力が割かれています。また、特に外科領域における医療技術には言語化が困難な内容が多いため、若手医師に対して高度な手術手技や知見を正確に伝え、指導することが難しいという現状もあります。加えて、現在、医学教育の現場においては、新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受けてオンライン講義の導入が加速しています。しかしながら、医学系の教育においては、模型・シミュレータ等を用いたトレーニングや臨床実習を通じた現場経験が不可欠なため、オンラインでいかに実習と同等の教育効果を得ることができるかが大きな課題となっています。

医用画像3Dモデルを国内外の様々な大学・医療機関に提供
提供: Holoeyes社

Holoeyes社は、これらの課題の解決に有用な医用画像3Dモデルを国内外の様々な大学・医療機関に提供しています。例えば、手術前のシミュレーションや、手術中に肉眼での確認が困難な箇所の解剖学的構造を把握することにHoloeyes社の3Dモデルが活用されています。利用者は医師の動作や手技を記録した画像空間を360度様々な方向から自由に動き回り、3Dモデルを確認することができます。これにより、2次元の平面状では理解しづらかった、解剖学的構造を立体的に学び、効果的に理解することが可能となりました。

上段: 口腔内の3D画像
下段:CTデータの3D画像
提供: Holoeyes社

また、医師の動作や手技を立体空間的に記録し、VR上で追体験できるようにしたことで、外科医の卓越した技術・知見のより効果的な共有・伝承を可能にしています。さらに、オンライン教育では、スマートフォンで利用可能なVR医療教育コンテンツの提供により、場所にとらわれず、何度でも、3Dモデルを用いた解剖・手術手技の学習ができる環境の提供することに成功しています。

上記のような事例をはじめとして、VR技術を用いたオンライン診療や遠隔手術等、医療分野におけるICT技術の活用とイノベーションの創出は今後も加速していくことが期待されます。また、日本国内の歯科の分野でも、VR技術を活用し、新しい歯科教育コンテンツとしても提供していきます。

2021年7月、東京とドバイをHoloeyesVSで繋ぎ、腹腔鏡手術のサポート・トレーニングを実施
提供: Holoeyes

Holoeyes社、谷口代表取締役のコメント:

Abdul Latif Jameel Health と協業できることを大変誇りに思います。当社のプラットホームにより、最新の技術と医療を統合させ、医療水準と医療教育の質の向上を促進させていきます。最新の手術技術と医療教育へのアクセスを加速させ、イノベーションを創出していきます。

当社日本法人社長の榎並のコメント:

Abdul Latif Jameel Health社とHoloeyesの協業により、中東やアフリカだけでなく、歯科の分野も含め、日本の革新的な技術を新しい市場に展開していきます。当社は、新市場での可能性を開拓すべく、Holoeyesと共に邁進して参ります。

Abdul Latif Jameel Health社のCEOアクラム・ブシェナキのコメント:

Abdul Latif Jameel Healthは、ヘルスケア分野において、ビジョンを共有できる素晴らしい企業であるHoloeyesとパートナーシップを締結することができました。当社は、社会に価値ある技術をHoloeyesと共に提供していきます。