会長
Abdul Latif Jameel
モハメッド・アブドゥル・ラティフ・ジャミールは、父の故アブドゥル・ラティフ・ジャミールが1945年に創業して以来、多岐にわたる国際事業を展開しているAbdul Latif Jameel(アブドゥル・ラティフ・ジャミール)の会長。
Abdul Latif Jameelは現在、交通・モビリティソリューション、金融サービス、住宅用不動産開発、再生可能エネルギー、水インフラソリューション、環境関連サービス、消費者向け製品、広告・メディア、グローバル医療の分野を中心に幅広い事業を展開しています。
創業75年の歴史において、Abdul Latif Jameelは実に目覚ましい発展を遂げてきました。地域に深く根ざした事業の成功を受け、現在では欧州、アフリカ、アジア太平洋地域、南北アメリカの6大陸30か国に進出を果たし、40か国以上の多様な国籍を持つ約11,000名の従業員を抱えています。Abdul Latif Jameelは長期的な事業提携を誇りにしています。特にトヨタ自動車とは66年以上にわたる相互尊重に基づいた密接なパートナーシップを確立しており、中東、北アフリカ、トルコをはじめ、中国などにも20年以上にわたりサービスを展開しています。
Abdul Latif Jameelは「有意な事業」を信条に掲げ、世界のトップに君臨することよりも、世界に貢献することに大きな付加価値を見いだしており、その姿勢は投資基準にも反映されています。ジャミール・ファミリーの国際投資部門であるJIMCO(Abdul Latif Jameel Investment Management Company/アブドゥル・ラティフ・ジャミール・インベストメント・マネジメント・カンパニー)は、革新的で画期的なスタートアップ企業や事業モデル、新興技術への積極的な投資を通じて、世界経済を活性化する未来の基幹産業の形成を目指しており、医療・ヘルスケア産業、フィンテック、インシュアテック、電気自動車、未来のモビリティソリューションなどの分野を中心に様々な投資を実施しています。また、ジャミール・ファミリーは、米国を拠点とする電気自動車メーカーRIVIAN(リビアン)の設立当初からの株主です。
モハメッド・ジャミールは、ジャミール・ファミリーと共に、サウジアラビアの聖なる都市メッカにあるAnjum Hotel(アンジュムホテル)への投資開発に大きく携わっています。第1フェーズで計1,650室を擁するホテルとして誕生したAnjum Hotelは、現在第2フェーズが進行しており、新たに3棟(計3,977室)の建設が予定されています。スピリチュアリティとホスピタリティを大事にするAnjum Hotelでは、世界中からハッジやウムラに訪れるムスリムのお客様にヒジャジ流の温かみのあるおもてなしを提供しながら、地元の地域社会の継続的な発展に寄与しています。
モハメッド・ジャミールは、ジャミール・ファミリーと共に、父であり創業者のアブドゥル・ラティフ・ジャミールの意思を継ぎ、75年以上にわたる社会貢献活動を実施してきました。
Bab Rizq Jameel(バブ・リズク・ジャミール)の創業者兼会長として、中東および北アフリカにおける雇用創出に尽力し、仕事や採用への取り組み、マイクロファイナンス・プログラムなどの革新的なプロジェクトを通じて、数十万に上るアラブ地域の男女に雇用の機会を提供し、生活の改善に貢献しています。
また、芸術の後援者として(息子のファディ・ジャミールが創設した)Art Jameel(アート・ジャミール)を支援しています。同団体は、アーティストやクリエイティブ・コミュニティの育成に重点的に取り組む世界有数のNGO(非政府組織)として認知されています。Art Jameelは、アラブ首長国連邦にあるJameel Arts Centre(ジャミール・アーツ・センター)やドバイの現代美術館をはじめ、サウジアラビアのジェッダにある芸術複合施設 Hayy Jameel(ハイ・ジャミール)に専門チームを派遣し、画期的な芸術学習プログラムを実践しています。さらに、Prince’s School of Traditional Arts(プリンス・スクール・オブ・トラディショナル・アーツ)の前理事、現在はPrince’s Foundation(プリンス・ファンデーション)の大使を務めており、英国皇太子殿下と共に社会貢献活動に勤しんできました。Jameel House(ジャミール・ハウス)もその一環で、カイロとジェッダに続き、スコットランドのダムフリース・ハウスにもJameel Houseが新設される予定です。Art Jameelは、ニューヨークのメトロポリタン美術館や、Jameel Gallery(ジャミール・ギャラリー)が併設されているロンドンのヴィクトリア&アルバート博物館など、世界的に有名な博物館や美術館と長期的なパートナーシップを築いており、ジャミール賞(イスラムの伝統からインスピレーションを得て制作された現代アートやデザインに贈られる世界最高峰の賞)を含む幅広いプログラムを提供しています。
モハメッド・ジャミールは、個人や地域社会に向けた社会貢献活動を基盤に、数多くの社会活動・起業・経済発展プログラムを運営するサウジアラビアの財団、Community Jameel Saudi(コミュニティ・ジャミール・サウジ)の創設者兼会長も務めています。その活動は、6つの主要な開発分野(能力開発、女性のエンパワメント、起業家精神の向上、気候変動、社会福祉、人道支援イニシアチブ)に集約されており、人々を経済的自立へ導き、国や経済の発展に積極的に貢献することを目指しています。ジェッダにあるAbdul Latif Jameel Hospital(アブドゥル・ラティフ・ジャミール病院)は、モハメッド・ジャミールの父により同地域初の非営利のリハビリ専門施設として設立され、現在では高度な医療センターとして知られています。
モハメッド・ジャミールは、急速に変遷する世界の中で、科学を地域社会の繁栄に役立てることを目的に設立された独立した国際組織Community Jameel(コミュニティ・ジャミール)の創業者兼会長です。
マサチューセッツ工科大学(MIT)の卒業生であるジャミールは、Community JameelをMITとの長年にわたる深い協力関係に導き、Abdul Latif Jameel Poverty Action Lab(J-PAL)、Abdul Latif Jameel Water and Food Systems Lab(J-WAFS)、Abdul Latif Jameel World Education Lab(J-WEL)、Abdul Latif Jameel Clinic for Machine Learning in Health(J-Clinic)のMITの4つの主要なセンターを通じて、Community Jameelの事業を支えてきました。J-PALの共同創設者であるエスター・デュフロ氏とアビジット・バネルジー氏は、同共同研究者のマイケル・クレマー氏と共に、2019年にノーベル経済学賞を受賞しています。
また、Community JameelはMITと共に、1994年に日本、サウジアラビア、アジア、アフリカの学部生を対象とするジャミール・トヨタ奨学金を設立し、2005年以降はスタートアップ・コンペティションを通じてアラブ世界の起業家を支援および指導すると共に、J-WELを通じて難民教育への革新的なアプローチを開拓してきました。モハメッド・ジャミールは、MIT Corporationの終身名誉会員です。
世界中の人々の医療を改善することを目指し、Community Jameelは、MITのJameel Clinicに加え、インペリアル・カレッジ・ロンドンと共同でAbdul Latif Jameel Institute for Disease and Emergency Analytics(アブドゥル・ラティフ・ジャミール・インスティチュート・フォー・ディジーズ・アンド・エマージェンシー・アナリティクス)を設立し、世界の疾病の脅威と戦っています。
2021年、Community Jameelは、エジンバラ大学、セーブ・ザ・チルドレン、CGIAR国際家畜研究所、J-PALと共同でケニアのナイロビにJameel Observatory for Food Security Early Action(ジャミール・オブザーバトリー・フォー・フードセキュリティ・アーリーアクション)を設立しました。Jameel Observatoryは、データサイエンスを駆使して気候変動に伴う深刻な飢餓や飢饉を監視、予測し、早期対策を実施しています。
音楽分野では、ジャミールが諮問委員を務めるアンドレア・ボチェッリ基金と共同で、ロンドンの王立音楽院に奨学金を設立し、学生を支援しています。
モハメッド・ジャミールは、サウジアラビアの若い男女の雇用創出の取り組みに対する個人的な貢献を称えられ、アブドゥッラー国王陛下からサウジアラビアで最高位の賞であるKing Abdul Aziz Medal of the First Orderを受勲し、社会貢献活動と文化芸術の発展への支援に対してエリザベス2世女王陛下からは名誉爵位(KBE)を授与されるなど、多数の賞や栄誉を授与しています。
重要事項:モハメッド・ジャミールは、Twitter、LinkedIn、Facebook、Instagramなどのソーシャルメディアアカウントは一切所有していません。モハメッド・ジャミールの名を語るアカウントはすべてなりすましですのでご注意ください。