世界が地球温暖化と気候変動対策の大きな隔たりを埋めるべく歩みを急ぐ中で、再生可能エネルギーや電動化といった緩和戦略に大きな期待が寄せられています。地球の気温上昇を産業革命以前の1.5oC以内に抑えるというシナリオでは、2050年までに風力および太陽光発電の大幅な拡大が必要とされ、一部モデルでは全発電量のそれぞれ35%と25%を占めるようになるとも試算されています。[1]

しかし、風力および太陽光発電の普及には、大きな検討事項がひとつあります。すなわち、送電網に送られた電力がただちに使用されない限り、大量のタービンやパネルからのエネルギー貯蔵の問題が複雑になるという点です。十分な貯蔵媒体がなければ、家庭においても産業においても、太陽が雲に隠れたり無風の空で風車の羽が止まっている日には、依然エネルギーが欠乏しかねない状況から抜け出せないのです。

この難問に対する明確な答えが、実用規模のバッテリーエネルギー貯蔵システム(BESS)です。これにより、再生可能資源からの電力を、配備が必要になるまで保管できます。これこそ、Abdul Latif Jameel Energy(アブドゥル・ラティフ・ジャミール・エナジー)FRVが先駆者的存在となっている分野です。

2023年には最高気温が再び更新され[2]、何千もの人命を奪った気候関連の災害が多発したため[3]、BESSの施設が劇的に増加したのも驚くことではありません。

2030年までに、世界の大規模エネルギー貯蔵システムは累積411GWに達すると予想されています。これは、つい数年前の2021年に運用されていた容量のおよそ15倍です[4]。野心的な投資は、この市場全体で待ち望まれていた大きな刺激をもたらしています。2022年だけで、50億米ドル以上の資金がBESS施設に投じられました。わずか12ヶ月前の3倍の額です。しかも、これは始まりに過ぎません。McKinsey(マッキンゼー)の専門家によると、2029年までにBESS市場は現在の規模から倍増し、世界的に1,200億米ドルから1,500億米ドル程度になると予想されています[5]

このセクターを米国と中国が先導するのは確実で、両国は2030年までに全貯蔵システムの半数以上を保有すると見られます。しかし、他の国々もただ手をこまねいているわけではありません。特に、これらの産業大国を急速に追い上げている地域が欧州です。

欧州大陸の実用規模の蓄電所の運用状況を考察する前に、気候変動との戦いの主力となる、このセクターの主要テクノロジーとその可能性を概観してみましょう。

エネルギー貯蔵のための蓄電ソリューションのジレンマ

実用規模の蓄電池は、発電設備(主に風力タービンと太陽光パネル)と送電ネットワークの両方に接続されています。蓄電容量は、設置あたり数メガワット時(MWh)から数百メガワット時(MWh)までさまざまです。現在運用されているシステムのおよそ95%に、リチウムイオン電地が使用されています[6]。40MWhの蓄電池1基で、400時間の送電混雑を解消し、約200万米ドルの燃料コストを削減できます[7]

系統用蓄電池は、世界の全炭素排出量の40%以上を占めるエネルギーセクターにおいて、カーボンフットプリントを大幅に削減できる可能性を秘めています。[8]

リチウムイオン電地には、その他の有力な技術に対していくつかの明確なメリットがあります。

  • 性能低下を最小限に抑えて数千回の再充電が可能
  • どんな容量にも製造可能
  • 比較的低価格で優れた安全記録がある

最新のリチウムイオン技術はスマートでもあり、カスタマイズされたアルゴリズムで機能するソフトウェアを使用して、最適パターンでエネルギーを送電網に送るよう設計されています。

この技術は精巧かつ魅力的で、システムが充電を行った後に電極間のリチウムイオンに転送して放電します。一般的に、充電用のカソード(正極)にはリチウム金属酸化物、放電用のアノード(負極)には炭素材料が使用されます。グルーバルビジネスアドバイザリーのMcKinseyは、リチウムイオン蓄電網全体は2030年まで年間30%成長し、市場規模は4.7TWhに達すると予測しています[9]

リチウムイオンは決して、安定性の低い再生可能エネルギーを使って確実なエネルギー供給を行うという、無理難題に挑む唯一の技術ではありません。

ナトリウムイオン電地は、リチウムイオン電池より蓄電量が少なく寿命も短いものの、価格は5分の1で、リチウム電地の供給が低下した際にはその空白を埋めることができるかもしれません[10]。2023年には、少なくとも新規メーカー6社がナトリウムイオン電池の生産を開始しました。

フロー電池は、2種類の化学物質が溶解する液体を膜で隔て、電解質を用いてイオン交換を起こすことで発電を行います。固体の電気活性材料と比べると効率性は落ちるものの、この技術は実用レベルの可能性を秘めており、すでに中国の港湾都市、大連では家庭向けに400MWhを発電する100MWのフロー電池が稼働しています。

その他のイノベーションも登場の機会を待っています。圧縮空気システム(圧縮機から空気を放出してタービンを回す)、機械式重力蓄電(電力不足時にタワーから荷重ブロックを下ろしてトルクを生じさせる)、さらに砂電池(高温の貯蔵媒体として砂を使用したサイロに熱を閉じ込める)がそれぞれ開発段階にあり、主力となるリチウムイオンシステムの補完技術としてエネルギー貯蔵の多様な概念を提示しています。

将来的な蓄電技術を制御するのが希土類(レアアース)あるいは砂や重力であっても、ひとつ確実に言えることがあります。それは、蓄電池のインフラが浸透しなければ、社会は化石燃料の束縛から完全には逃れられないということです。蓄電池は、私たちがネットゼロの未来を実現し、気候変動の最悪の結果を回避する道のりを繋ぐ架け橋のような存在なのです。

欧州の立法者は、特に実用規模の蓄電技術の重要性を認識しているように思われ、これが一言で言えば「電撃的な」市場の成長を加速させています。

パワーサージ:蓄電池でリードする欧州

欧州は、新たなグリッドスケールBESSのプロジェクトで活気づいています。

2022年には、英国、フランス、ドイツ、アイルランドといった主要国の大規模な拡張をはじめ、大陸全域の170件の個々のプロジェクトで約1.9GWの新規蓄電容量が稼働を開始しました。2023年の最終的な数字は現在集計中ですが、同年の新規設置は3.7GWの急増で、ほぼ100%の年間成長が予測されています[11]

2023年の拡張の大部分を担うのは、英国(1,512MW増)、イタリア(853MW増)、フランス(337MW増)、ドイツ(215MW増)、アイルランド(205MW)、リトアニア(200MW)、スウェーデン(112MW増)です。

この軌道は確かなもので、さらに急速な進展が見込まれます。もし現時点での計画通りにいけば、今から2050年までに、欧州全域で少なくとも95GWの実用規模の新規BESS施設が整備されることになります。これらの野心的計画の前には、2023年前半時点での累積5GWの設置もかすんで見えますが、その合計投資額は700億ユーロ以上を占めることになります[12]

ゆくゆくは、ドイツ、英国、ギリシャ、アイルランド、イタリアがこの攻勢の先頭に立つと予想されます。これらの予想は氷山の一角に過ぎないかもしれません。24のEU加盟国のうち14ヶ国は、まだ再生可能エネルギーの蓄電設備の実装目標を発表していません。

性能は容量と並行して拡大する見込みです。全体の設置のうち、4時間以上の蓄電が可能な蓄電池が占める割合は、2025年にはわずか22%であるのに対し、2050年には60%以上になることが予想されます。

この業界は、特に英国で急速に発展しています。商品アナリストのS&P Global(S&Pグローバル)は、これが同分野で英国が「アーリームーバー」として早期に動いた実績の賜物だと指摘しています。2016年、英国のNational Grid(ナショナル・グリッド)は8件のプロジェクトにおいて、当時の欧州全体の設置容量の2倍となる、201MWのエネルギーを包括した4年間の迅速対応契約を交わしました[13]

英国の勢いには一切の陰りが見えません。2023年第4四半期には、全国でほぼ420MWの新規蓄電所プロジェクトが開始されました。これは前期の13%増となる、過去最大幅の増加です。同時期に、合計8件の主要な実用規模の施設が運用を開始しました。この急増により、英国の運用BESS蓄電容量は4.6GWhに拡大しています[14]

では、欧州全域における蓄電池プロジェクトの需要急拡大の背景にはどのような要因があり、その熱気を先進工業国に波及させていくためには、何を参考にすればよいのでしょうか?

BESSの可能性を見据える立法者

欧州は、エネルギー危機のただ中にあります。2022年、ロシアからのガス供給は80%以上縮小し、石油とガスの卸売価格は2021年以降15倍に跳ね上がっています[15]。その穴を埋め、消費者向けの価格を段階的に引き下げるために、欧州は再生可能エネルギーの検討をさらに進めております。そして蓄電池は、その電気を貯蔵できるうってつけの解決策となっています。

提唱者は、蓄電池について説得力ある主張をするために、消費者の財布に目を向けさせていますが、同じ論理で大気に注意を向けることもできます。

比較的温暖な気候ではあるものの、欧州も地球温暖化の明らかな影響から逃れられるわけではありません。昨年、ドイツ、オーストリア、ハンガリー、チェコ、スロベニアをはじめとする国々が鉄砲水に見舞われました。特にスロベニアでは、わずか24時間で1ヶ月相当の降雨があり、推定5億ユーロの損害を受けました[16]。大陸全体の焼けつくような気温により、ポルトガル、スペイン、ギリシャでは山火事が発生しました。2022年に欧州で発生した気象現象では1万6,365名の人命が奪われ、さらに15万6,000人が影響を受けました[17]

しかし、欧州で実用規模の蓄電池市場が急拡大している最大の理由は、このようなプロジェクト拡充を促進する受容的な政策環境にあります。

欧州連合のREPowerEU計画は、エネルギー移行の促進を目的に、2030年までに同地域の再生可能エネルギー目標を45%に設定しています[18]。これはクリーンエネルギーインフラに対する8億ユーロの投資について規定しており、エネルギー構想を進めるConnecting Europe Facility(CEF[19]/コネクティング・ヨーロッパ・ファシリティ)を介したエネルギー貯蔵プロジェクトや国際間容量取引などを含みます。

昨年3月に発表された欧州委員会(EC)のネットゼロ産業法は、EUのグリーンディール産業計画の柱であり、国内の蓄電池製造の促進によって、グリッドスケールエネルギー貯蔵プロジェクト向けの新規資本を創出することを目的としています[20]

ほぼ同時期に発表された、ECが提案する「Electricity Market Design(エネルギー市場の在り方)」(EMD)では、エネルギー自給を確保するために蓄電システムを優先すべきであると示されています[21]

ある戦略には、「デマンドレスポンス」と貯蔵のための国家的な柔軟性の確立、また国家と卸売市場間のエネルギーシェア拡充が盛り込まれています[22]

より幅広いグリーンディール産業計画では、重要原材料法案が組み込まれ、リチウムや主要な蓄電池原料、その他のレアアースなど、グリーン移行に必要な主要原料の精製、加工、再生の強化が示されています[23]

立法に関する連携も、すでに永続的な遺産を残しています。イタリアでは昨年末、9GW超の蓄電所建設に177億ユーロを割り当てる計画が承認されました。いっぽうオランダでは、ドイツの電力会社、RWE AG(エル・ヴェー・エー)が、そのOranjeWind事業の洋上風力発電所を送電網に組み込むために実用規模の蓄電施設を建設しています。RWE AGは、ドイツの国内市場向けにリンゲン、ヴェルネ、およびノルトライン=ヴェストファーレン州の2ヶ所でも大規模な蓄電所プロジェクトに関わっています[24]

BESSプロジェクトに対する立法府の支持は、すでに世界各地で効果を発揮しはじめています。その証拠として、オーストラリアで200億豪ドルが投じられた「Rewiring the Nation(国家送電網再整備計画)」による送電網の性能強化イニシアチブが挙げられます。これは建設が進む実用規模の蓄電プロジェクトのスコープに、多大な影響を与えています[25]。また、米国の2022年インフレ抑制法によって2024年の米国内の蓄電容量は倍増することが見込まれています[26]

欧州でのBESS施設の急増と、活性化の一途をたどる政策環境にもかかわらず、この技術が持つポテンシャルを完全に発揮するためには、まだ克服すべき障害がいくつかあります。

進行中の課題は蓄電所開発の妨げとなるか

大陸全域で系統用蓄電池プロジェクトが増加してもなお、開発者は過剰な行政手続きと不要なコストに不満を抱いています。近年の進展にもかかわらず、EUではいまだに規制調和が十分とは言えない状態です。現在でも、新規BESS開発には各国家による承認手続きが必要ですが、優先事項の対立や法的定義の不調和により、往々にしてブロック全体の事業モデルが一貫性を欠くものとなっています[27]

主な課題は、送電網の相互運用性、付帯サービスの提供、そしてまだ未成熟な技術への投機を刺激するために投資家によって必要と見なされる、長期契約の実施に関するものです。

欧州の市場は分断された状態で、現状では統合が不十分なために、セクターの安定性を実現できていません[28]。蓄電池のバリューチェーン全体の価格ボラティリティも、依然として問題です。2022年12月時点で、炭酸リチウムの価格(原価、保険料および運賃)は、対前年比で最大122%増となる1トンあたり75,000米ドルと推定されていました[29]

EUの重要原材料法案(上述)などの緩和策の実施にもかかわらず、サプライチェーンのレジリエンスに関する懸念は根強いものがあります。特に、レアアースの埋蔵量は蓄電池にとって極めて重要です。電気自動車(EV)メーカーは、リチウムなどの希少資源へのアクセスを他の業界と競い合っており、これが蓄電池市場の未処理在庫を発生させています。例えば、Volkswagen(フォルクスワーゲン)の今後3年間で計画されるバッテリー調達量は、蓄電池プロバイダ最大手10社のプロジェクトパイプラインの合計をはるかに超えています[30]

社会的な認識も、克服すべき問題です。レアアースの採掘には天然資源を使用するため、生物多様性の損失と定期的な土壌汚染を引き起こします。これらの鉱物の原産地であることが多い新興市場では、先住民族の権利や強制労働の問題が、さらなるイメージ悪化を生じさせます。電池が牽引する欧州のビジョンを現実のものとするには、人々の心を掴むだけでなく、バランスシートをめぐる攻防戦も伴います。

このミッションが成功するとしたら、それは資本を長期的で画期的なBESSソリューションに向けることを厭わない、精力的な民間セクターによる支援なくしてはありえません。

民間セクターが蓄電池をパワーアップさせる

Abdul Latif Jameel(アブドゥル・ラティフ・ジャミール)の再生可能エネルギー事業を担うFotowatio Renewable Ventures(FRV)は、すでに優れたイノベーションの実績を築き存在感を強めています。

英国エセックス州のクレイタイBESSの空撮写真。198MWhの容量を持つTesla(テスラ)製メガパックリチウムイオン蓄電池52基と、容量シェアおよびプロジェクト管理用のTesla Autobidder(オートビッダー)AIソフトウェアを備える同BESSは、UK Power Networks(UKパワー・ネットワークスサービス)の販売ネットワークに接続され、再生可能ソースからのエネルギーを貯蔵。英国の化石燃料からの継続的移行の一環として、公共送電網のピーク時の柔軟性を提供している。写真提供:© Abdul Latif Jameel

5大陸で事業を展開するFRVは、太陽光発電、風力およびハイブリッド発電プロジェクト、さらに蓄電池システムの開発・運営を行っています。

FRVは、欧州全域でBESSプラントの拡大に取り組む民間セクターの先頭に立ち、特にデイビッド・メネンデス氏率いるBESSセンターオブエクセレンスを設立した英国での事業に注力しています。

2023年、FRVは、同社の主要な英国の蓄電池プロジェクトであるウェストサセックス州コンテゴとエセックス州クレイタイの2件で、融資契約を締結しました。後者は英国で実施される最大規模のBESSプロジェクトであり、開始当初は欧州最大のBESS共同運用施設でした。

クレイタイは2024年3月末に稼働を開始し、電力出力99MW、設置容量198MWhを供給しています。52基のTesla製メガパックリチウムイオン蓄電池、そして電力容量交換と効率的なプロジェクト管理を行うためのTesla Autobidder AIソフトウェアを備えています。

コンテゴでは、28基の蓄電池から電力出力34MW、設置容量68MWhが活用されています。

FRVは、さらに2ヶ所で英国BESSプロジェクトの建設も開始しています。今回はミッドランズで、それぞれのプロジェクトで合計1.01ヘクタール、およそ100MWの電力が生み出されることになります。2基のリチウムイオンバッテリー貯蔵システムにより、販売ネットワークに接続されたエネルギーの出入力が行われます。

これらのプロジェクトは、2020年から英国ドーセット州で運用されている、FRVのホールズベイ蓄電池プロジェクトの成功の上に構築されたものです。この15MWhの施設は、National Grid(ナショナル・グリッド)のバランシング・メカニズム向けの、より広範に利用できる新たなアプリケーション・プログラミング・インターフェース(API)で稼働した最初のものです。

FRVは現在、英国で5GW以上の複数のBESSプロジェクトが運用または開発の各段階にあります。さらなる補完として、オーストラリアでも同様のプロジェクトが進行中です。ヴィクトリア州グナーウォーでBESS施設が、さらにクイーンズランド州ダルビーで太陽光とBESSのハイブリッドプラントが開発中です。また、FRVはギリシャのBESSプロジェクトの過半数株式を保有し、2024年2月にはフィンランドの大規模バッテリーエネルギー貯蔵システム(BESS)プロジェクトに関して AmpTank Finland Oy(エーエムピー・タンク・フィンランド)とのパートナーシップを開始しました。

Abdul Latif Jameel
国際事業担当副会長
ファディ・ジャミール

Abdul Latif Jameel国際事業担当副会長ファディ・ジャミールは、こう述べています。「系統用蓄電池システムは、私たちのコミュニティにおいて、再生可能エネルギーソースと信頼できるエコ電力の供給を結ぶ不可欠のリンクです。画期的なBESS技術により、家庭や企業は24時間いつでも確実に電力を利用できるようになり、世界的な電力ネットワークにはピークタイムの柔軟性が提供され、地球環境を損なう化石燃料からの必要な移行が促されるでしょう」。

 

[1] https://www.irena.org/-/media/Files/IRENA/Agency/Webinars/07012020_INSIGHTS_webinar_Wind-and-Solar.pdf

[2] https://www.metoffice.gov.uk/about-us/press-office/news/weather-and-climate/2024/2023-the-warmest-year-on-record-globally

[3] https://www.theguardian.com/environment/2023/dec/27/2023-costliest-climate-disasters-poor-lose-out-global-postcode-lottery

[4] https://www.pveurope.eu/solar-storage/bloombergnef-global-energy-storage-market-15-fold-growth-2030

[5] https://www.mckinsey.com/industries/automotive-and-assembly/our-insights/enabling-renewable-energy-with-battery-energy-storage-systems

[6] https://www.windpowerengineering.com/how-three-battery-types-work-in-grid-scale-energy-storage-systems/

[7] https://www.irena.org/-/media/Files/IRENA/Agency/Publication/2019/Sep/IRENA_Utility-scale-batteries_2019.pdf

[8] https://documents.worldbank.org/en/publication/documents-reports/documentdetail/873091468155720710/Understanding-CO2-emissions-from-the-global-energy-sector

[9] https://www.mckinsey.com/industries/automotive-and-assembly/our-insights/battery-2030-resilient-sustainable-and-circular

[10] https://www.mckinsey.com/industries/automotive-and-assembly/our-insights/enabling-renewable-energy-with-battery-energy-storage-systems

[11] https://www.energy-storage.news/europe-deployed-1-9gw-of-battery-storage-in-2022-3-7gw-expected-in-2023-lcp-delta/

[12] https://auroraer.com/media/european-battery-markets-on-track-to-attract-over-70bn-e-investment-by-2050/

[13] https://www.spglobal.com/commodityinsights/en/market-insights/latest-news/electric-power/123022-opportunity-for-battery-storage-as-big-as-it-has-ever-been-in-europe

[14] https://www.solarpowerportal.co.uk/q4-2023-sees-largest-quarterly-increase-in-battery-energy-storage/

[15] https://www.imf.org/en/Publications/fandd/issues/2022/12/beating-the-european-energy-crisis-Zettelmeyer

[16] https://www.euronews.com/green/2023/08/08/torrential-rain-flash-floods-and-raging-wildfires-europes-extreme-summer

[17] https://news.un.org/en/story/2023/06/1137867

[18] https://commission.europa.eu/strategy-and-policy/priorities-2019-2024/european-green-deal/repowereu-affordable-secure-and-sustainable-energy-europe_en

[19] https://www.iea.org/policies/15691-repowereu-plan-joint-european-action-on-renewable-energy-and-energy-efficiency

[20] https://www.energy-storage.news/european-commissions-net-zero-industry-act-includes-energy-storage-as-eligible-technology/

[21] https://energy.ec.europa.eu/topics/markets-and-consumers/market-legislation/electricity-market-design_en

[22] https://www.energy-storage.news/european-commissions-raised-ambition-for-energy-storage-in-electricity-market-design-welcomed-with-caveats/

[23] https://www.reuters.com/markets/commodities/eus-hunt-critical-minerals-2023-12-18/

[24] https://www.bloomberg.com/news/articles/2024-02-15/battery-storage-for-europe-s-grids-may-finally-be-getting-ready-for-net-zero

[25] https://www.energy-storage.news/australia-had-over-2gwh-of-large-scale-battery-storage-under-construction-at-end-of-2022/

[26] https://www.eia.gov/todayinenergy/detail.php?id=61202

[27] https://www.bloomberg.com/news/articles/2024-02-15/battery-storage-for-europe-s-grids-may-finally-be-getting-ready-for-net-zero

[28] https://www.mckinsey.com/industries/automotive-and-assembly/our-insights/enabling-renewable-energy-with-battery-energy-storage-systems

[29] https://www.spglobal.com/commodityinsights/en/market-insights/latest-news/electric-power/123022-opportunity-for-battery-storage-as-big-as-it-has-ever-been-in-europe

[30] https://www.spglobal.com/commodityinsights/en/market-insights/latest-news/electric-power/123022-opportunity-for-battery-storage-as-big-as-it-has-ever-been-in-europe