1980年代以降、「グリーンビルディング」は、環境問題に対する形だけのジェスチャーから、建設業界の基本的な指針へと変化しました。この変化の背景にあるのは 「自己保全」の概念です。グリーンビルディングは、貴重な天然資源を守り、人類の生活の質を維持するだけでなく、最終的には地球の環境保全を達成する役目を果たすかもしれません。

建設セクターは天然資源を大量に消費しています。その半分は再生できない天然資源です。

World Watch Institute(ワールドウォッチ研究所)の報告によると、建設セクターは原石、砂利、砂の世界的な年間使用量の40%、バージン材の25%を占めています[1]。また、最新の統計では、大気汚染の23%、飲料水汚染の40%、埋立廃棄物の50%の原因であることが明らかになっています[2]

しかし、建設の問題点は天然資源の消費だけではありません。住環境への影響も然りです。

室内の観点から見て、配慮に欠けた建物の設計は住民や建設労働者の健康問題を引き起こします。例えば、オフィスの「シックハウス症候群」は、暖房・換気不足[3]や自然光の不足などにより、従業員の欠勤や生産性の低下を招く原因となっています。また、室外においても、自然光や空気の質などは「生活の質」だけでなく「人生そのもの」に影響するため、グリーンシティや緑化地区を計画する上で重要なポイントになります。例えば、空気の質の低下は狭心症[4]のリスクを高めると言われており、英国だけでも年間36,000人の死亡要因が大気汚染に関連していると言われています[5]

既存の建築工法がもたらす害はそれだけにとどまらず、人為的な要因による気候変動の主な原因である二酸化炭素を排出し、地球環境そのものを脅かしています。気候変動に関する政府間パネル(IPCC)は最新の報告書の中で、現在の地球温暖化のペースを抑えることができなければ、地球は2052年までに1.5℃の臨界点に達し、それを超えるだろうと指摘しています[6]

また、同報告書は、地球温暖化は人為的な温室効果ガスの排出が直接の原因であり、その排出量の38%は建設関連(建物の運用28%、建材・建設10%)であることを明らかにしています[7]。国連気候変動枠組条約第26回締約国会議(COP26)では、2030年までに世界的な二酸化炭素排出量を半分まで削減し、2050年までに実質ゼロにするという「ネットゼロ」目標が採択されました[8]。こうした目標は、建設業界のあり方を根本的に変革しなければ達成できません。

グリーンビルディングという概念自体は、特定の建築を規定するものではありません。住宅、オフィス、学校、病院、公民館など、どのような建物でもグリーンビルディングになりえます。また、グリーンビルディングの定義は、各国や地域の気候や文化、さらに環境・経済・社会の優先順位に応じて異なってくるでしょう。

グリーンビルディングの定義は、建設の背後にある原則を示すものです。「グリーン」な建物とは、設計、建設、運用において、気候や自然環境に与える負荷を最小限に抑え、排除し、改善を可能にする建物のことを指します。

持続可能な開発のための2030アジェンダ(2030アジェンダ)に沿ったグリーンビルディング原則 写真提供 © World Green Building Council

この原則に基づいて設計・建設されるグリーンビルディングには、エネルギーや水などの天然資源を効率的に使用する設備をはじめ、太陽光などの再生可能エネルギー源や、空気/地熱ヒートポンプを利用するなどの共通点があります。

グリーンビルディングには、人体や環境に無害で、倫理的に調達・生産された持続可能な建材が使用されます。こうした建材の多くは、長距離輸送に伴う二酸化炭素の排出を避けるため、地元で調達される傾向が多いようです。公害や廃棄物を削減し、再利用やリサイクルを促進するための工夫も多く見られます。

グリーンビルディングは、設計、建設、運用において居住者の生活の質を重視しており、室内空気質が高水準に保たれています。また、将来の環境の変化やイノベーションにも対応できる「未来型」志向の設計であることが特徴です。

財務的メリット

グリーンビルディングは環境面だけでなく、ビジネス面にも大きなメリットがあります。オーナーは入居率の向上とオペレーションコストの削減、デベロッパーは不動産価値の向上、入居者はエネルギーや水の効率化による光熱費の削減が期待できます。

例えば、英国の最近の調査[9]では、2003〜2014年の期間を対象に、建設時期やロケーションが一致するグリーンビルディング認証を取得した建物336件と、非認証の建物2,000件の建設プロジェクトを比較しています。その結果、グリーンビルディング認証を取得したビルは、賃貸料が13.3%~36.5%高いことが明らかになりました。同様に、世界の不動産市場を調査した米国の「World Green Building Trends(世界グリーンビルディング動向)」[10]でも、グリーンビルディングは新築・改築を問わず、従来の建物よりも資産価値が10%上昇していることが明らかになっています。

また、同調査では、従来の建物に比べ、グリーンビルディングのオペレーションコストが軒並み低いことをオーナーが報告しています。新築ビルの5年間のオペレーションコストの平均削減率は16.9%、改修ビルの場合は14.6%でした。最も効果の高かった国のひとつであるサウジアラビアでは、回答者の47%が売却価値の上昇、34%が賃貸料の上昇、41%が入居率の向上を報告しています。

グリーンビルディングのメリットは、「人、地球、収益」に集約されます。グリーンな職場や住宅がもたらすさまざまなメリットは、そこで生活し、働く人々の健康とウェルビーイングの向上に役立つことが指摘されています。

米国の研究では、グリーンオフィスにより室内空気質が向上した結果、喘息、呼吸器アレルギー、うつ病、ストレスによる欠勤や勤務時間の低下が改善され、従業員が生産性が向上したことを自ら申告していることが報告されています[11]米国グリーンビルディング協会(USGBC)の委託による調査でも、グリーンビルディングは「業界一流の人材を誘致できる採用の優位性をもたらす」[12]ことが明らかになりました。

グリーンビルディング技術

従来の建材は、二酸化炭素排出量が多いのが特徴です。セメント、レンガ、ガラス、石膏などの資材は高温で製造されるため、大量のエネルギーを消費し、製造過程で大量の二酸化炭素(CO2)を排出します。セメント製造で排出される二酸化炭素量は1トンあたり約600kgで、世界の二酸化炭素排出量の8%を占めています[13]。レンガ製造も1トンあたり258kgの二酸化炭素を排出しています[14]

現在は、こうした従来の慣習を変えようとする動きもあり、既存の建築技術に代わる技術や、エネルギー消費を最小限に抑え、二酸化炭素排出量を削減するスマートテクノロジーの模索が続いています。

こうした変革戦略のひとつに、従来の建材に代わるグリーン資材の開発が挙げられます。コンクリートの場合、二酸化炭素を回収してコンクリート自体に注入することで、永久に閉じ込めることが可能です[15]。また、この方法はコンクリートの特性を向上させるかもしれません。注入された二酸化炭素がセメント中のカルシウムイオンと反応して炭酸カルシウムを多く生成し、より耐久性の高いコンクリートができる可能性があるのです。他にも環境に優しい「グリーンコンクリート」として、二酸化炭素排出量を最大80~90%削減できるジオポリマーセメント(GPC)[16]があります。GPCは、セメントミックス中のカルシウムとシリコンを フライアッシュ(石炭を燃焼する際に生じる灰の一種)などの産業廃棄物に代えてアルカリ活性化させたものです。

スウェーデンの最北部ノルボッテン地方にある化石燃料を使用しない製鉄所「HYBRIT」 写真提供 © HYBRIT

これまで鉄鉱石を原料とする製鉄の製造に使用されてきた原料炭を、再生可能エネルギーと水素で代用する「グリーンスチール」の開発も進んでいますが、まだ初期の段階です。鉄鋼会社SSAB、鉱業会社LKAB、エネルギー会社Wattenfall(バッテンフォール)が結成したスウェーデンの共同設立会社HYBRIT(Hydrogen Breakthrough Ironmaking Technology)[17]は、2021年8月にトラックメーカーのAB Volvo(ABボルボ)にパイロット運転で製造した世界初のグリーンスチールの初回バッチを納品しましたが、本格的な商業生産は2026年に開始される予定です。

また、もうひとつのアプローチとして、構造部材を製造する際に排出される二酸化炭素の削減が挙げられます。例えば、湿った土の混合物と砂利などの硬い物質や粘土を混ぜ、コンクリートなどの安定材を配合して圧縮した「ラムドアース・ブリック」なら、高密度の固い壁を作ることができます。ラムドアース・ブリックの調達・製造方法は、環境への負荷を軽減するだけでなく、建物の温度を安定させ、夏は涼しく、冬は温暖に保つことができるメリットもあります[18]

炭素貯蔵効果のある構造木材は、鉄やコンクリートに代わるサステナブル素材として急速に普及しつつあります。この木材を樹脂で加工し、クロスラミネート材やベニア集成材などの新しい部材を作れば、9階建てまでのブロック構造体として活用できます[19]

また、ビルの運用で排出される二酸化炭素の削減に取り組む技術も出現しています。例えば、クールルーフは、反射塗料や、熱を吸収しにくく太陽放射を反射しやすい特殊な瓦を使用したものです。クールルーフは熱吸収と熱放射を抑制するため、28℃以上の温度低減が可能になります。その結果、冷房の必要性が減り、エネルギー使用量が削減され、最終的に発電所の温室効果ガスの累積排出量を低減できます。

さらに、技術の力で廃棄物を削減し、二酸化炭素の排出を低減することも可能です。商業施設では、常に平均30〜40%のスペースが無人状態になっています。モーションセンサー、RFIDスキャナー、アクセスカードリーダーなどの電子デバイスを使用することで、建物全体、または一部のセクションや部屋に人がいない場合にセンサーが自動的に消灯し、空調、冷暖房、換気設備を調整するようにすれば、電気料金を最大30%節約できます。

微細な電気信号により、窓ガラスに反射させる日射量を調整できる電子スマートガラス(ESG)も、商業化が近づいている省エネ技術のひとつです。ESGは、ビルの制御システムに組み込んで日射量を調整することが可能なため、暖房・空調や換気にかかるコストを削減できます。

規模の拡大が急務

上記のような創意工夫を凝らしても、1件のグリーンビルディングが二酸化炭素排出量に与える影響は限定的なものに過ぎません。ネットゼロ目標を達成するためには、街全体とまではいかなくとも、ひとつの地区全体をグリーンビルディング原則に沿って開発する必要があります。

地区規模なら、持続可能なモビリティをはじめ、廃棄物管理システムやインフラなどの環境対策との相乗効果で、グリーンビルディングの効果も高まるでしょう。例えば、Abdul Latif Jameel Energy(アブドゥル・ラティフ・ジャミール・エナジー)の傘下にあるFRVがスペインで実施している水素モビリティプロジェクトなど、二酸化炭素を排出しないモビリティソリューションへの移行は、地上の汚染を緩和し、公共空間を改善するのに役立つでしょう。

透水性舗装、緑地化、自転車専用道路、街灯の熱電併給、地域暖房、生ゴミ処理用のコンポストなど、他にもさまざまな環境デザインが考えられます。

都市や地域規模の蓄電システム(BESS)は、年中無休の再生可能エネルギーの安定供給を保証し、グリーンビルディングの原則に沿った都市開発を可能にします。例えば、FRVとそのイノベーション部門であるFRV-Xは、すでに英国のドーセット州ホールズベイ、ウェスト・サセックス州コンテゴ、エセックス州クレイタイで先駆的なBESSプロジェクトを実施しており、オーストラリアのクイーンズランド州ダルビーでは太陽光発電所とBESSを組み合わせたハイブリッドプラントを建設しています。FRVは、2022年秋に英国でBESSプロジェクトを2件追加で受注し、ギリシャでもBESSプロジェクトの過半数株式を獲得しました。

Abdul Latif Jameelのもうひとつの事業であるAlmar Water Solutions(アルマー・ウォーター・ソリューションズ、以下Almar)は、先進的な技術を活用して水システムの品質向上や効率化を実現しています。Almarは最近、IoT専門企業のDatakorum(データコラム)と提携し、e& Enterprise(e&エンタープライズ、旧Etisalat Digital)のアブダビの水・エネルギーインフラ向けスマート通信プロジェクトを受注しました。このプロジェクトは、クライアントのエネルギー効率化を実現し、地域の水インフラのデジタル化に貢献して、インフラ運用の改善とスマートグリッドの整備を加速させることを目的としています。

グリーンビルディングと同様に、グリーン都市や緑化地区の開発方法も各地の気候や慣習、ビジネスケースにより異なります。例えば、水を節約する技術は、水の豊富な地域よりも中東やアフリカなどの水不足の地域の方が、投資回収期間がはるかに早くなります。同様に、温暖な都市では、地域暖房技術の投資回収が寒冷地の都市に比べてはるかに時間がかかる可能性が大きくなります。

Hammarby Sjã¶stad Stockholm Sweden

ハンマビーショースタッド地区計画 写真提供 © ストックホルム都市計画管理局

これは、単なる偉大な野望ではありません。グリーンコミュニティは、世界中で盛んに形成されています。例えば、ストックホルムのハンマビーショースタッド地区[20]は、以前は荒廃した工業地帯でしたが、現在は「エコビレッジ」として賑わっています。

25,000人の住民は、近隣の同程度の地区と比較して、一世帯あたりの二酸化炭素排出量が30〜40%低下しました。交通システムが発達しており、自家用車での移動が40%少ないことが主な要因です。

また、排水処理施設が整備されており、そこで生成された温水を地域暖房に利用することで、エネルギーコストも以前の32〜39%程度と大幅に削減されています。

グリーンビルディングへの障壁

現在の緑化地区の開発における難点は、デベロッパー(開発業者)が10%前後の割高な建設費を負担していることです[21]。長期的な運用コストは低くても、初期費用が高額だと投資家が二の足を踏みます。

Masdar City Abu Dhabi

アブダビにある未来型実験都市「マスダールシティ」では、デベロッパーとオペレーター(施設運営者)の役割を組み合わせてこの事態を回避している。マスダールシティは、アブダビ政府系ファンド「ムバダラ」の開発部門であるマスダールが建設を担当しています。この都市には中東最大級の太陽光発電設備があり、中央の巨大な風洞を中心に涼しい風が吹いて、夏でも従業員や住民が快適に外を歩ける工夫がなされています。マスダールシティには、General Electric(ゼネラル・エレクトリック)、Lockheed Martin(ロッキード・マーチン)、三菱重工業、Schneider Electric(シュナイダーエレクトリック)、Siemens(シーメンス)などの大企業がテナントとして入居しています。建物には低炭素コンクリートや90%リサイクルアルミニウム、地元で調達した建材などが使用されており、エネルギーおよび水の需要量は平均より40%低く抑えられています[22]

マスダールシティは、Estidama(エスティダマ)のパール建物評価システムで3パール以上の評価基準を満たすよう設計されています。これは、建物の環境性能を測るために用意された建築エネルギー規定のひとつです。他の代表的なグリーンビルディング認証システムには、米国で開発されたLEED(エネルギーおよび環境デザインのリーダーシップ)、英国のBREEAM(英国建築研究所環境アセスメント法)、オーストラリアのNABERS(国立オーストラリア環境評価システム)などがあります。

グリーンビルディングをはじめ、緑化地区やグリーン都市に投資するムバダラのような政府系ファンドがなければ、政府や国際機関はデベロッパーにコスト負担を奨励・強制する必要に迫られるかもしれません。実際、そのようなケースは多々あります。

2021年9月に発行された最新の「建築・建設に関する世界現状報告書」では、80か国が、国または地方自治体のレベルで義務的/自主的な建築エネルギー規定を定めており、そのうち43か国が住宅・商業施設の建物に対して国レベルで義務的規定を定めていることが明らかになりました[23]

例えば、2018年に制定されたカリコム地域エネルギー効率化建築基準法(CREEBC)はカリブ海全域で施行されており、モロッコやチュニジアでは建築分野全体を対象とする建築基準法が設けられています。他のアフリカ諸国もまた、同様の建築基準法を導入しています。ガーナとナイジェリアは建設セクターの一部を対象とする建築基準法、エジプトと南アフリカは自主的な建築ガイドラインを設けています。ボツワナ、ブルンジ、カメルーン、コートジボワール、ガーナ、ガンビア、ケニア、セネガル、タンザニア、ウガンダも独自の建築基準法を制定しています[24]

一方、新型コロナウイルス感染症の大流行にもかかわらず、建物のエネルギー効率化に対する国際投資は、欧州政府によるターゲット化された支援策が主に功を奏し、2019年の1,650億米ドルから2020年には約1,840億米ドルを記録して前代未聞の11.4%増を達成しました。2015年以来、初めてエネルギー効率化分野の投資の年間成長率が3%を超えています。

全体として見ると、未だにネットゼロ目標に向けた動きは緩やかです。国連がグローバルキャンペーンに掲げる「Race to Zero(レース・トゥ・ゼロ)」の通り、大きな危機感を持つことが重要です。グリーンビルディングとそのメリットは「革新的」なものから「標準的」なものになる必要があります。そのためには、グリーンビルディングがネットゼロ目標の達成、地球環境保全、人類の生活様式の維持を可能にする唯一の建築物であるという認識を広めていくことが重要です。

 

[1] Hawken, P., Lovins, E and Lovins, H, Natural著『Capitalism – Creating the next Industrial Revolution』(2009年 Little Brown and Co.出版 369p)

[2] Brown MT, Bardi E. Handbook of energy evaluation. A compendium of data for energy computation issued in a series of folios. Folio #3: Energy of ecosystems. Center for Environmental Policy, Environmental Engineering Sciences, University of Florida, Gainesville; 2011.

[3]https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC2796751/#:~:text=The%20sick%20building%20syndrome%20(SBS,or%20cause%20can%20be%20identified.

[4] https://tinyurl.com/2vwvyjnd

[5] https://www.newscientist.com/article/2263165-landmark-ruling-says-air-pollution-contributed-to-death-of-9-year-old/

[6] The Intergovernmental Panel on Climate Change, Climate Change 2021: The Physical Science Basis, August 2021, https://www.ipcc.ch/sr15/

[7] UN Environment Programme 2020, Global Status Report for Buildings and Construction: Towards a zero-emissions, efficient and resilient buildings and construction sector, 2020, https://globalabc.org/sites/default/files/inline- files/2020%20Buildings%20GSR_FULL%20REPORT.pdf

[8] https://www.unglobalcompact.org.uk/race-to-zero/

[9] https://nbs.net/green-building-has-a-strong-business-case/

[10] https://proddrupalcontent.construction.com/s3fs-public/WorldGreen-2021-SMR-29Oct.pdf page 26 and 29.

[11] https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC2920980/

[12] https://www.usgbc.org/articles/employees-are-happier-healthier-and-more-productive-leed-green-buildings

[13] https://www.nature.com/articles/d41586-021-02612-5

[14] https://henninglarsen.com/en/news/archive/2017/09/28-recycled-bricks-reduces-co2-emissions-by-1-millionplus-kg/

[15] https://arstechnica.com/science/2021/07/quest-for-green-cement-draws-big-name-investors-to-300b-industry/?comments=1

[16] https://www.cbre.co.uk/insights/articles/is-green-cement-making-concrete-progress

[17] https://www.theguardian.com/science/2021/aug/19/green-steel-swedish-company-ships-first-batch-made-without-using-coal

[18] https://designbuild.nridigital.com/design_build_review_april19/the_rise_of_green_technology_in_construction

[19] https://polandweekly.com/2022/05/25/clt-wood-has-conquered-the-world-now-its-time-for-poland/

[20] https://www.mckinsey.com/capabilities/sustainability/our-insights/building-the-cities-of-the-future-with-green-districts

[21] https://www.mckinsey.com/capabilities/sustainability/our-insights/building-the-cities-of-the-future-with-green-districts

[22] https://www.cityscape-intelligence.com/architecture/why-masdar-worlds-most-sustainable-city

[23] https://globalabc.org/sites/default/files/2021-10/Buildings-GSR-2021_EXECUTIVE-SUMMARY_ENG_14-10-21%20FIN2.pdf2

[24] https://globalabc.org/sites/default/files/2021-10/Buildings-GSR-2021_EXECUTIVE-SUMMARY_ENG_14-10-21%20FIN2.pdf2